こんにちは。みささチェスサークルのMasaです。
寒い日は暖かい部屋でゆっくり読書もいいものです。
今日は、いま読んでいる本で「猫を抱いて象と泳ぐ」の一節をご紹介します。
猫を抱いて象と泳ぐ
チェス関連の書籍で レビューがよさそうだったので 読み始めました。
小川洋子さんの小説です。
ひとりの少年の視点を軸に、チェスの世界の魅力も伝えてくれる、小説ならではの魅力が詰まった一冊です。
彼がチェスを知るきっかけは何だったのか、どう導かれていったのか、
ごくありふれた、誰もが経験していそうな少年少女時代の素直な感じ方、
まわりの大人たちの接し方などの観点でも、たくさんの気づきが得られるような、
素敵な表現がちりばめられています。
チェスの駒の役割を表現した一節
「キングは一番偉いお父さん。そのお父さんを守るために家族みんなで協力し合うわけだ。協力者の中で最も力を持っているのがクイーン、つまりお母さん。長女ビショップと次女ルークは男勝りのお母さんの分身で、長男ナイトは母親にできない働きを買って出る・・・なんていわれてもピンと来ないよ。だって、パパの顔は覚えていないし、ママはもういないんだから」
なるほど、誰にでも伝わりやすい家族で表現された 各ピースの役割。わかりやすい。
でも、この少年にはピンとこなかったようです。そこで彼はこう考えました。
「えらいお父さんなら、自分が真っ先に犠牲になっても家族を守るはずだろう?なのにキングは最後まで痛い目にあわない。一番苦労して活躍するのはクイーン、お母さんなんだ。だから僕はこの ”キングお父さん説” には納得がいかない。僕の考え方はこうだ。
キングは村の長老、他の誰も知らない法則や伝承や教訓を知っていて、世の中を救う力を持っている。ところが何百年生きているのか分からないほどの老人だから、あまり大きく動き回れない。自分のマス目のとなりに一歩、どうにかよろよろ移動できるだけなんだ。そして村の若者たちはそれぞれ異なる役割を背負っている。八方好きな方向へ行ける者もいれば、天空を飛べるものもいる。皆、互いをおぎないあいながら、自分に与えられた使命を果たす。偶然が勝たせてくれるんじゃない、与えられた力をありのままに発揮したときに、勝てるんだ」
どうでしょう。子どもが考えた表現はより豊かで より説得力がありますね!
子供が大人の話を聞くとき こうした疑問はよく起こり、自分の頭の中で話を作り直していることは、現実にもよくあります。
みささチェスサークルでも、初めてチェスの駒の名前や役を 子供に教えるとき、みんな お人形遊びのようなことをはじめます。
そんなとき、自由に遊ばせてあげます。
きっと 子供たちの頭の中では こんな物語が広がっているのでしょうね。
その創造力や表現力を 塗りつぶさずにただ生かしていくだけで、その子にしかない強みが育くまれていくんだと、この本を読んでおもいました。
引用「猫を抱いて象と泳ぐ/小川洋子」Kindle で試し読み可能
作者の経験した チェスのコミュニティ
小川さんは数々のチェス参考文献を基に この小説を書かれたことが巻末に記載されています。
そして、チェスcafe・アンパサン やそこに集まる方々との交流が この作品を生み出したインスピレーションになった、と感謝を述べられています。
この小説にでてくる主人公やその周りの人たちのような会話が、きっと そこにはあったんでしょうね。
その チェスcafe・アンパサンは、残念ながらもう閉業されているようです。(行ってみたかった!)
現在は、その系譜を受け継ぐチェスクラブ・アンパサン が大阪にあるようです。
大阪チェスクラブ・アンパサン
先日、せとうちチェスクラブ のチェス大会に参加したとき、大阪チェスクラブ・アンパサンの役員の方と対戦させてもらう機会があり、この小説をより身近に感じられた瞬間でもありました。
ちなみに、「アンパサン」とはチェスの特殊ルールの一つ です。
以前のブログに 解説を載せているので おさらいしてみてください。
チェスの駒 Pawn ポーン の解説(アンパサンについて)
みささチェス交流会のお知らせ
さて、明日3月1日は第一日曜日、
みささチェスサークルの交流会が三篠公民館(広島市西区 横川駅北)で行われます。
お昼過ぎまでの3時間弱ですが、どなたでも参加可能で お子様歓迎です。
お気軽にご参加ください。
予約不要です。
ご質問等は、お問合せフォームやコメント欄でも受け付けております。
みささチェスサークルHP(お問合せは上部メニュー、または最下部)
それではまたお会いしましょう。
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